不思議の国の軟体鉱物

2017-06

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かわいいジェニー

『かわいいジェニー』という新番組が凄い気になる……
赤ロリこと小林ゆう画伯がジェニー人形の声って……
あと桃井はるこ……モモーイも……
絶対つまらないのは分かってるけど……見てぇ……


さて、特にアニメ見てないのでこのまま小説です。
今回から第3章。多分。というか章付けは適当です。
そういえば前回、第何回か書いてなかったなぁ。24回なんだけど。
あと、タイムワープ。


『Respective Tribute』 第25回

第3章「守護の王」

 その湖には微かながら、薄白い霧が掛かっていた。曇り空の朝を思わせる柔らかい光が湖面を銀色に鈍く輝かせ、雪原の銀世界にも似た静寂を醸し出している。
 そして静かなその世界を破壊するかのように、アリスの声が響き渡る。
「ていやぁぁあああーーー!!」
 バールのようなものを振り下ろした先に、剣と男がいた。
 白銀の世界に合わせたかのような銀の髪と白のロングコートの男。男が両手で握り締めている剣によって、彼女のバールのようなものは受け止められ、そして受け流される。
「また……!」
 アリスの力の方向に合わせて男が剣を傾けると、その先端に向かって彼女の武器は滑って行った。
 即座に男から飛び離れ、距離を取るアリス。
 湖面から数メートル上、薄霧の中で2人は戦っていた。戦いというよりは訓練であり、遊びである。自分の力を誇示するためにこれを申し込んだアリスであったが、逆に相手の技量を見せ付けられる結果となった。
 これまでに3回戦い、アリスの全敗。彼女の攻撃は悉くかわされていた。攻撃を受け流し、隙の出来た瞬間に勝負を決する。それが男の、ローエングリンの戦法だった。
「もっと積極的に戦って欲しいわ」
「力任せのお前には、頭を使わないと勝てる気がしない」
 その言葉が遠回しに自分を馬鹿にしているように聞こえて、アリスはむっとする。
「私だって、頭を使っているんだから」
 アリスは加速し、先ほどと同じようにバールのようなものを振り下ろす。ローエングリンも同じように受け止め、そのまま受け流そうとする。
「させないわ!」
 アリスは魔力を高め、ローエングリンが耐え切れない程の圧力でバールのようなものを押し当てた。
「ぐっ……」
 その腕と魔力で受け流すには重すぎる力に、ローエングリンの表情は険しくなる。勝てる。そう確信したアリスはさらに力を加え、押し切ろうとする。
 だが、思いもよらないことが起こった。ローエングリンの身体全身が、まるで時計の針のように回り始めたのだ。剣とバールのようなものが凌ぎ合う点を中心として、脚の長針が上へと昇っていく。
 その奇妙な行動に、アリスは呆気に取られた。そして、我に返った時には既に遅かった。剣の傾きではなく全身の傾きによってアリスの全力は受け流され、彼女はバランスを崩して湖に突っ込みそうになる。必死で押さえ留めたアリスはどうにか湖に落ちずに済んだものの、首の後ろに刀身の冷気を感じ、認めるしかなかった。
「私の負けだわ」
「4戦4勝だ。もう少し頭を使った方が良い」
 そう言って、ローエングリンは剣をアリスから離した。
「あんな変なやり方、ずるいわ」
 頭を使え。先ほどよりも直接的な物言いが、負けただけでも充分悔しいアリスをさらに不機嫌にしていた。
「相手の考え付かない事をする。そうすれば相手に隙が出来て、勝利の糸口が見出せる。戦いは自分の力と相手の力を如何に利用するか、それが重要だ」
「むぅぅ……」
 悔しさを包み隠さず表情に示すアリス。一瞬、ローエングリンが鼻で笑ったかのように見えたので、右手で持っていたバールのようなものを思いっきり振った。
「がっ……!?」
 激痛に顔を歪めるローエングリン。アリスの一撃は、見事に彼の右足を殴打した。
「やった、当たったわ!」
 初めての有効打にはしゃぐアリス。ローエングリンはそれとは対照的だ。
「相手の考え付かない事って、つまり不意打ちが強いってことだったのね」
「それも……ひとつだが……」
 身体を丸めて、痣が出来た脚を両手で押さえるローエングリン。
「大丈夫?」
 アリスは心配そうに顔を覗き込む。それと同時に、湖の外れから声が聞こえてきた。
「ローエングリン!? ちょっとアリス、貴方何したのっ!」
 『構造体』の1つ、『トルソー』での2044年、6月。
 アリスと奈々子が出会う半年前であった。
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