不思議の国の軟体鉱物

2017-08

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

エナジードレインしないとダメかな

こんばんは。やる気出ません!!
むむ、もしかして風邪引いているのかも……

とりあえずアニメ感想。
・みーなみけ
マコちゃん♂が本気で可愛くて仕方ない……

さて、小説です。
中二病パワーを全開して、書き上げる!!
まぁ、昨日書いた分があるんで今日は楽なのですが。

~『Respective Tribute』 第40回 ~

 女性は椅子から立ち上がり、机の後ろにある窓の方へと歩き出した。机の両脇の壁には絵画が飾られ、部屋の各所には骨董品を思わせるインテリアが置かれたこの部屋の中で、その巨大な窓は異質でもあった。他の物品にはある、物質としての立体感が喪失していたのだ。
 それもその筈である。女性がその窓に触れると、窓が映していた夜景が消え、幾つもの顔写真がそこに映し出された。それは窓などではなく、巨大な液晶スクリーンであった。
「これは……?」
 尋ねるようなカレンの呟きに、女性は振り向いて答えた。
「2人を狙撃したのは、挑発であろう。真の目的は、やはり私の暗殺だ」
「そんな……」
「今までだって何度もあっただろう。君達や多くの優秀な者達の助けもあり、私は今も生きている。今回の件の首謀者は、正攻法による暗殺は難しいと考えた者であると、私は考える」
 女性の言葉に、カレンは首を傾げた。
「それと2名の殺害、どのような関係が」
「1つ。情報が漏れているということをアピールする。2つ。私の興味を煽る。それがこの狙撃事件の狙いだ」
「何故、そのようにお考えに?」
 女王はふふっ、と笑った。
「この事件に、私が興味を持っているからに他ならない」
「……それはつまりCEO、貴女がこの件に興味を持ったのは犯人の計画通りだと、そう仰っているのですか」
「その通りだ。見事に私は、敵の術中に捕らわれたのだよ」
 CEOと呼ばれた女性は、何故か嬉しそうに言った。
「私には分かりません。どうして貴女の興味を惹き付ける必要があるのです?」
「敵はだね、カレン。私の心理を理解しているようだ。超機密情報の漏洩。世界でも数少ない、魔力を持った狙撃手による挑発。心が騒ぐのだよ、踊るのだよ、カレン」
 CEOは両腕を広げ、歓喜しているかのように笑みを浮かべた。
「敵は私が無視できないのを知っている。敵が叩き付けた挑戦状を、私が無視できないことを。相手は私の上を行こうとしている。魔導士で以って、私の魔導士を殺す。魔導士の運用において、私を越えようとしているのだ、敵は。嬉しいじゃないか、楽しいじゃないか、素晴らしいじゃないか。そして、それを黙って見過ごす訳には行かない。そうだろう、カレン」
 カレンは呆れたかのように首を振った。
「お言葉ですが、決め付けるべきでは無いと思われます。2名の殺害に最も適した人物として、純粋にホンシアが選ばれた可能性も充分にあります」
「カレン、分からないのか。魔導士に関する機密情報は、そうそう漏れるものでは無い。最も考えられるのは、密告者、獅子身中の虫、裏切り者の存在だ」
「まさか……!」
 その言葉に、カレンは絶句した。
「考えられません。そのような事をすればどうなるか、分かっているはずです。死を覚悟してまで、情報を漏らすような者がいるとは……」
「情報を漏らしたのではない。裏切り者は、敵に全面的な協力を行っているのだ。死を覚悟してでも、殺すつもりなのだ、私を、この私をだ」
「信じられません……何故そのようなことを」
「それは聞いてみないと分からない。その事も興味深く思っているよ、私は」
 CEOは机の前まで歩き、再び椅子に腰掛けた。
「この写真は機密情報にアクセス出来る者、つまり裏切り者の候補……なのですね。だから、私の写真まで入っている」
「君が裏切り者だとは思っていないが、その通りだ。この中の誰かが、私に殺意を抱いている」
 カレンはスクリーンに映された写真を1枚1枚確かめるように見た。その枚数は30枚強。
「恐らく、事件の真相はこうだ。裏切り者は、何らかの理由で私を殺そうと考えた。しかし、協力者がいなければ事が簡単に行くはずは無い。だから警察に介入が出来るほどの力を持った協力者、パトロンを見つけ、その力を借りて魔導士の狙撃手を用意し、私の部下2人を殺害。私を挑発して、おびき寄せようとしている。それが、私の予想だ」
「可能性は考えられますが……ですがやはり、決め付けるのは早計かと……」
「想像するだけなら自由だよ、カレン。決め付けているわけではない。ただ、そんな気がするだけだ」
 先ほどまでの高揚にも関わらずそう言ってのけるCEOに、カレンはしばし沈黙した。その後、小さくため息を吐く。その姿はまるで、奈々子のようでもあった。
「とにかく、この件に関してはもう少し調査した後、再度報告させて頂きます。それまでどうか、勝手な行動はなさらないで下さい」
「分かっているとも。この夜空の下で撃たれる危険性は否定できないからな」
 カレンは無言で扉の方を向き、つかつかと部屋を出て行こうとした。その後姿に、CEOは声をかける。
「カレン、私が日本に到着した日の夜に最初の狙撃事件が起こった。そして私は、安全のためにここを動くことが出来ない。これも相手の思惑だとしたら、別の手を打って来るかも知れない」
 カレンは振り返る。CEOはカレンの眼を見つめ、ニコリと微笑んだ。
「電子メール等にも目を配らせておいて欲しい」
「……分かりました」
 深々とお辞儀をするカレン。そしてCEOは言った。
「以上だ、女王」

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://longstraight.blog79.fc2.com/tb.php/264-8575c14f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | HOME | 

FC2Ad

 

『Respective Tribute』

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

プロフィール

kuroron

Author:kuroron
黒髪ロングストレート好きの20代メンヘラです

目撃者数

 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。