不思議の国の軟体鉱物

2017-05

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やめられないとまらないのはかっぱえびせんだけではない

タイトル……平仮名ばかりで読みにくいですね……
というわけで『世界樹の迷宮Ⅱ』ばかりやっていて執筆がはかどらない私です。
とは言え、黒歴史小説も今回の話でやっと布石が終了……
次回からは……黒歴史パワーがさらに……!!

アニメ感想がたまる。
・のらみーみ
泣ける。なにげに泣ける。

・ぺーるそーなー
先輩……

・しおーんの王
へたれたな、斉藤さーーん。

・破天荒遊戯
ほも。

・バンブーブレード
『ブレードブレイバー』が映像特典になること間違いなし。

・ARIA
アテナさんといいアリシアさんといい……黒い。

・カイジー
変顔楽しいぜ!

・わっち
というか新婚。

さて、中二病黒歴史小説です。
最近気がついてきたのですが……もしかしてこの小説、中二病じゃない?
適度に中二病な方が良いわけですから、ちと頑張ろうと思います。


~『Respective Tribute』 第60回~

「知っているの、奈々子……」
「米大手証券会社CEOにして、貴女たち『大シンボル』のリーダー。そうでしょ?」
 アリスは「違う」と小さく言いながら、首を振った。
「あんなの、リーダーなんかじゃないわ。自分の地位に自惚れて、偉そうにしてるだけ」
「つまり、それだけの地位があるってことでしょ。そして、それだけの力も」
 つまらなそうな顔をしてアリスは奈々子から視線を逸らす。『女王』のことを話す奈々子の顔なんて、アリスは見たくなかったのだ。
「昨日の夜、貴女はその襲撃計画に誘われた。そうよね?」
 アリスは静かに頷いた。
「……行くつもりなのね、『女王』を倒しに」
 無言で、再び頷く。
「もしさ……」
 奈々子が言葉を切った。ちらりと、アリスは視線を奈々子へ戻す。唇を噛み締め何処と無く辛そうな表情に、アリスは何故か胸が締め付けられる思いがした。
「もし私が『行くな』って命令したら、貴女は行かないでくれるのかな……」
 あまりに弱気な声。だが、アリスには分からなかった。
 どうして、奈々子はこんなに悲しそうなのかしら。
 理解出来なくともアリスの決心は大きく揺らいでしまう。奈々子を無視して、ドアを開けて行ってしまえば良いのに、彼女にはそれが出来そうに無かった。
「……命令なら、無視するわ」
 出来そうに無いことなのに、意地を張るようにアリスは言ってしまう。
「だったら、命令じゃない。私からの、お願い……」
 謝るように、悔いるように、懇願するように、奈々子は目を伏せて言う。
「行かないで……」
 消え入るような声で――
「奈々子……」
 アリスは思い出した。以前奈々子と一緒に、ホンシアを確保する計画を立てた時のことを。あの時は久しぶりに誰かと戦えることに胸を躍らせ、気付くことも出来なかった。
 辛そうな今の奈々子を見て、アリスはようやく気付けた。あの時、奈々子は自分のことを心配してくれていたのだ。過剰なくらい、過保護なくらい。そして今も、奈々子はそれ故に弱弱しく俯いているのだ。アリスのことを、思う余り。
 だけど、それでも――
「……ごめんなさい、奈々子」
 突き放すように、アリスは言った。
 痛かった。泣きたかった。それを無理矢理、堪えた。
「友達が待ってる。兄弟みたいに大事な仲間も放っておけない。貴女がたとえ泣いたとしても……私は行かなくちゃ駄目なのよ」
 奈々子は何の反応も見せない。何もかもに耐えているかのように。
「それに、『女王』を倒さないと……私はもう昇れないと思うの」
 悪夢のようにアリスの心を悩ませる『女王』の残像。それを討ち果たさなければならない。『女王』が取るに足らない存在である事をこの目で証明しなければならない。さもなければ、自分の限界を示され続けてしまう。
 自分が戦いへ行くことに奈々子は耐えられるだろう。奈々子を悲しませることに自分は耐えられるだろう。しかし奈々子の安心のために『女王』打倒を諦める事は、アリスにとって到底耐え難いことであった。
 だったら、そうするしかないのよ……
 アリスは歩き出し、顔を見ないようにして奈々子の脇を通り過ぎる。
 ありがとう、その言葉を強く思いながら。 
 玄関のドアの前で靴を履き終え、ドアを開けようとした時、背後から奈々子の声が聞こえた。
「分かっていたけど……きっと止められないって、私にだって分かってた」
 アリスは振り向きそうになってしまうのを必死に堪える。振り向いたとしても、ドアを開けるのには変わりない。ただ、辛くなるだけだった。
「本当に信頼しているのなら、笑顔で見送れば良かったって、そんなの、簡単なことのはずなのに、どうしてもそれが……」
 嗚咽。
「……行きなさい、アリス。負けないで、戻って来て」
 奈々子のその一言に、アリスは深く頷いていた。奈々子から見えているかどうかなんて関係無い。奈々子の命令を約束として刻むための動作。
 約束は破れない。だから、負けない。
「行って来ます……」
 そう言ってアリスはドアを開け、外へと足を踏み出した。後ろでドアが閉まり、奈々子の気配が感じられなくなった時、アリスは頬を濡らしてしまう。
 心配と信頼を同時にしてくれる人が傍にいたことが、嬉しかった。
 感謝の念が尽きることなく涙として流れ、アリスは戸惑ってしまう。悲しくないのに涙が止まらないこと、それは彼女にとって初めての経験だった。
 零れ落ちる涙を一所懸命拭いながら、アリスはゆっくりと屋上へと歩き出す。
 約束を、守るために。
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