不思議の国の軟体鉱物

2017-08

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引越し準備中

どうも、引越しの準備やら吉里吉里2いじりやら、
小説以外のことを色々やってた私です。筆進まない!
まぁ、無事引越しも出来そうなので何よりです。
4月からは東京……まずは秋葉原に行って見るかしら。

実はそんなに秋葉好きじゃない。アニメ感想。
・ドラゴノーツ
ロリせつない。

・銀魂
何かやりすぎてないか、このアニメ……

・墓場鬼太郎
鬼太郎の不死身っぷりがちょっと凄すぎ。

・クラナード
なっちゃんがピンチだ!!

・ちゅるてぃあ
乃絵さえ幸せならそれで良いけど……ザクレロバイク死亡フラグ?

・グレンラガーン
グレンラガンが強すぎてなんか困る。

・のらみみ
このアニメ、もうちょっと評価されて良い……!!

・ペルソーナ
迷子の迷子のペルソナちゃんって……

・しおーんの王
まさか羽仁名人がロリコン変態野郎だったなんて……

さて、黒歴史小説です。
今回の話、疲れた……

~『Respective Tribute』 第61回~

「ここまでは問題無しか……」
 陰島俊二は田園風景が広がる車外を見ながら呟く。
 時刻は午後5時前で、彼と神崎忠光の2人が乗る車は『女王』を招いた別邸へと続く長い一本道に入った。そこからは順調に行ければ15分程度で別邸に着く。飽くまで順調に行ければ、であったが。
 早朝にホテルから出る時、陰島たちの乗る車の他に3台の車をダミーとして発車した。その後、全ての車が数時間も無意味な走行を行い、陰島と神崎は途中で車まで乗り換えた。さらにホテルから発車した他の2台が、既にこの道を無事に通過している。
 それら気休め程度の警戒と安心が『女王』との対面を保障する支えとは、何とも情けないものだ。陰島は不満に思いながら、いっそ何の小細工もせずに堂々と現れた方が良かったのではと考えてしまう。
「しかし、本当に『女王』は現れるんでしょうか」
 神崎が根本的な疑問を発した。運転席に座る神崎は休憩を挟んでいるものの、かれこれ7時間近く運転を行っている。しかし運転手としての仕事も慣れているためか、顔に疲労の色は全く見えなかった。
「それは、わからん」
 神崎の目がちらりとバックミラーを見たのが陰島にも分かった。
「良いんですか。昨夜あんな大見得を切っておいて結局何も無かったら、あまり格好の良いものじゃありませんよ」
「何も無ければ誰も死なずに私が恥をかくだけで済む。ある意味、最もハッピーなエンドじゃないか」
「しかし、叔父上はそんなこと望んじゃいないんですよね」
 陰島は口元に笑みを浮かべ、こう言った。
「私だけじゃない。恐らく『女王』もそんなくだらないことを望んじゃいないだろう」
 その言葉を聞き、神崎は顔をしかめる。
「ローエングリンの言うこと……信用なりますかね」
「またその話か……」
 肩をすくめる陰島。神崎は他人の前では寡黙に働くが、2人きりの車内など、秘書としての体面を必要としない場所では饒舌であった。軽口好きの陰島はその点をむしろ好んでいたが、過去にした話を繰り返されると流石に溜息を吐きたくなるのだった。
「『女王』周辺の機密情報にアクセスできたのは誰のお陰だ? もしそれ自体が我々を釣るための罠だとして、では我々を釣る意味は? 『女王』の地位と財力から見れば、我々など無視すれば良いほどの存在だ」
「ですが、『女王』の性格まで彼の言う通りかどうかは分かりませんよ」
「ここまで何事も無いんだ。どんな性格にしろ、無視をしないとするなら我々が屋敷に集合した瞬間に爆撃か、もしくは正々堂々と決闘するか、どちらかだろう。まぁ、後者に間違いないが」
「……ローエングリンのことをよほど信用しているのですね」
 神崎の不満げな声に、陰島はニヤリと笑った。
「嫉妬か?」
「馬鹿言わないで下さい」
「確かに怪人物の言葉を信じて命をかけるのは難しい。だが、私は彼の本心を聞いたから、信じることにしたよ」
 再び、神崎はバックミラーに目をやった。
「本心とは?」
「男の秘密だ。他言無用ということだな」
「嘘を吐いているかも知れませんよ」
「疑い始めたらキリが無い。自分が信用出来ると思ったから、私は信じた。他の人間には悪いが……私の判断が間違っていたら、その時は一緒に死んでもらう」
「それは……覚悟の上です」
 陰島は正面を向き、座席を挟んで目の前にある陰島の頭を見た。
「……すまないな」
「いいんです。最後まで付き合いますよ」
 陰島は再び車外に目を移した。
 自分1人で戦えないことが、彼にとって最大の無念であった。それは他の人間を巻き込んで死なせてしまう可能性があるからだけでは無い。1対1、真の意味での決闘をしたいと思う心、それも理由だった。
 『女王』が現れたとして、1対1で戦って勝てる可能性はほとんど無いだろう。加えて、『女王』が1人で現れる可能性も皆無である。そんな中でたとえ1対1を望んだとしても、それは適わぬ事だろう。ここまで命があったことですら、奇跡のようなものなのだから。
 陰島が諦めの溜息を吐いた時、車がほんの少し速度を落とした。
「叔父上、前方に人が……」
「人だと……?」
 神崎の言葉に、陰島はフロントガラスの先を見る。進行方向の直線の先、まるで轢かれるのを待つかのように人影が佇んでいた。
「そうか……」
 それを見て、彼は理解した。
「轢け」
「……は?」
「轢くんだ、忠光。アクセル全開で。さもなきゃ、こっちが殺られる」
「りょ、了解!」
 運転席の神崎は慌ててアクセルを思い切り踏み込んだ。車は轟音と共に急加速し、人影へとどんどん近づいて行く。
 高速で接近する車に気付いているはずなのに、その人影は微動だにせず立ち尽くしていた。そして少しずつ鮮明になって行く人影の容貌に、陰島は狂気の笑みを浮かべる。
 自分達が今も生きているのは奇跡などではない。『女王』の気まぐれなのだ。自分が『女王』と闘いたかったのと同じように、『女王』もまた自分と闘いたいと思ったのだ。そう、きっと彼女も――
「楽しいじゃないか……!」
――自分と同じように楽しんでいるだろう。
 『女王』は立っていた。迫り来る暴走車両にうろたえる事も無く、ただ立っていた。ただ、微笑んでいた。
 その微笑に、陰島は予感する。『女王』程の魔導士なら、2mまで接近していたとしても避けることが可能であろう。しかしもし、避けないとしたら……
 そして『女王』が右半身を僅かに引いた時、陰島は予感を確信へと変えた。即座に車体の右側、前後のドアを魔力による衝撃加工で破壊し、叫んだ。
「逃げろ!!」
 神崎はその不可解な行動に混乱した様子だったが、陰島が車外へと飛び出した直後、自身も同様に車を乗り捨てた。
 運転手を失った車は慣性のまま直進し、車を飛び出した2人が見た時にはまさに『女王』を轢き殺す寸前であった。
 そして、『女王』の右腕が残像として突き出された。
 瞬間、鈍い大きな音と共に重さ1トンを越える鋼鉄の車体が、『女王』を避けるようにして左右に引き裂かれた。歪な切断面を持った2つのスクラップが『女王』の後方で倒れ、炎上する。
 その光景に、陰島は呟かずにはいられなかった。
「化物め……!」
 『女王』は立っていた。傷一つ負うことなく暴れ走る車に道を譲らせ、ただ立っていた。ただ微笑んでいた。
 緋色のパーティードレスが170cm程の白い肌身を包んでいた。
 直線に下りた長い金髪が肩からシャギーウェーブを描いており、微かに吹く風に揺れていた。
 細腕が、脚線が、肩幅が、頬が、耳が、鼻が、眼が、口元が、破壊者に似合わない端整な全てが、狂気を示していた。
 造られた美貌。与えられた威力。夢想の産物が実体化したかのような存在。
 大シンボルの頂点、『自由の女王』ルーシーは嬉しげに微笑む。その眼はじっと、陰島を見ていた。
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