不思議の国の軟体鉱物

2017-08

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文学的コミック(?)と「恐怖」

鬱病も少しずつマシになっていると思われる私は今、
2つのコミックに挑戦中です。今回はその話を致しましょう。

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上の2つが現在読んでいる最中の『ウォッチメン』と『ザ・ワールド・イズ・マイン』です。
物語が長く、そして値段が高いという点で共通していますが、
両者とも文学的な作品として面白いものである私は思っております。

まずは『ウォッチメン』ですが、現在実写映画として公開されているので有名ですね。
私も映画版を見たのですが、『ダークナイト』を気に入っていたせいか、
登場人物の1人であるナイトオウル2世がバットマンのパロディにしか見えず、
おかげでナイトオウル2世が活躍する後半があまり楽しめませんでした。
それを除けば出来も良く、面白い映画だと思うのですが。
閑話休題。
『ウォッチメン』の主人公(?)はロールシャッハというヒーローで、
ヒーローといっても何の特殊能力も無い上に自警行為が条約で禁止されたため、
もはや正義の味方では無く犯罪者として社会的には扱われています。
仲間のヒーローが殺害された事件の真実を追って行動していくロールシャッハですが、
自分の悪口を言った不良の指は折るし、不法侵入は繰り返すしで
どうにも正義の味方には見えません。
それでも彼は悪と戦うヒーローであるのです。

一方、『ザ・ワールド・イズ・マイン』の主人公(?)であるモンちゃんと呼ばれている男は、
一般人を重火器で虐殺したりしつつも、そこに悪意などを感じさせない奇妙な男で、
その行為をテレビ越しに見ている一般人はモンちゃんに一種のカリスマ性、
自由と暴力の魅力を感じてしまうわけです。

さて、この2つのコミック。
「考えさせられる作品」と表現されそうですが、それは正しい表現では無いと思います。
正しくは「ワケがわからなくなる作品」と表現すべきでしょう。
『ウォッチメン』では、正義のヒーローこそが悪の行使者であるし、
『ザ・ワールド・イズ・マイン』では、悪の行使者こそが一般人の憧れである。
となると、正義とは何か。悪とは何か。正しい行いとは何か。
ワケがわかりません。

ニーチェ曰く「神は死んだ」そうですが、
20世紀にはキリスト教的価値観が基準として成り立たなくなり、
第2次世界大戦での枢軸国の敗北、冷戦、共産主義の衰退などを体験し、
そして現在では金融による変動価値に左右されているのが我々の世界です。
その歴史を考える限り、どうも人間は善悪の判断を完璧に行うことは出来ず、
そして正しい行為を選択できるとは限らない存在であると言えるでしょう。
いや、20世紀以前であれば「神」を基準にすればそれが行えたのかもしれませんが、
その価値観が崩壊している今、我々には正義も悪も存在しないのでは?

その疑問に関して、上記の2つのコミックはある答えをくれました。
答えは簡単。
「恐怖」です。

『ウォッチメン』では核戦争に怯える人々やヒーローの死に動くロールシャッハが。
『ザ・ワールド・イズ・マイン』ではモンちゃんの圧倒的な暴力が。
もし、核戦争が間近に迫る世界に生きているとしたら?
もし、友人や自分自身が誰かに殺されようとしていたら?
もし、圧倒的な破壊者が存在していたら?
物語やモニターの向こうならば、それは恐れるに足らないエンターテインメントでしょう。
しかし、それが身近であれば嫌悪感を感じるでしょうし、
自分自身に降りかかると思えば「恐怖」を感じてしまうでしょう。
「恐怖」、それが「ワケがわからなくなる作品」から伝わってきたものであり、
生物である私たちが基準として用いることの出来る、数少ないものでは無いかと。
私はそう考えてしまいました。

何が善なのか、何が悪なのか。それは本当にわかりません。
しかし、それでも「恐怖」だけは避けたいのです。
だから、殺人に巻き込まれたくない。失業したくない。詐欺に遭いたくない。
災害や事故にも巻き込まれたくない。怪我したくない。死にたくない。
善悪など概念に過ぎなくとも、これらの「恐怖」は本物です。
まずは、そこから再考してみましょう。
そうすれば、自分なりの善悪を得ることが出来るかもしれません。

ちなみに私にとっての悪とは、二次元の児童ポルノを禁止しようという運動です。
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