不思議の国の軟体鉱物

2017-08

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『インセプション』における救済の在り方

どうも、映画『インセプション』を見てきた私です。
なかなか面白かったので今回はネタバレをなるべく抜きで
感想・考察をしたいと思います。

『インセプション』は他人と夢を共有する装置を使い、
ターゲットの夢を上手く誘導し、アイデアなどの秘密を盗む企業スパイが
主人公の映画で、あるターゲットの夢を誘導するのがメインの部分になっております。
自身の精神を他人の精神に繋げるのは『ニューロマンサー』や『攻殻機動隊』
などのいわゆる「電脳戦」に近いものがあり、
夢を誘導するためにプロフェッショナルがそれぞれの技能を駆使する様子は
スパイ映画や『24』のようでもあります。
難解な部分も多いのですが、恐らく『攻殻機動隊』を実写映画化すれば
この作品に近いものが出来るような印象も受けました。

さて、この映画は「夢の共有」を題材にしているため、
「虚実の区別」というテーマから逃れることが出来ない作品でもあります。
映画『ブレードランナー』で、アンドロイドを殺す主人公が
自分自身もアンドロイドなのでは無いか、と疑い自身を検査するシーンがありますが、
本物に限りなく近い偽物、現実に限りなく近い夢に対して
人間はどのように向き合うべきなのか。
この映画ではそれに一つの答えを導き出しているように思えます。

たとえば、夢の中で故人である友人や親族が何かしらの言葉を告げた時、
それをお告げや、幽界からのメッセージだと捉える人がいます。
それは、たとえ夢の中だとしても大切な人が「その人が言いそうな」言葉を
自身に贈ったなら、それは現実に匹敵する価値を持つからだと思います。
逆に、大切な人でも「その人が言いそうにない」言葉を贈ったなら、
それをただの夢だと考えてしまうでしょう。

夢の出来事でも、それを起床後も真実のように捉えてしまう。
それはその夢想が自分の信じる現実に矛盾しない、
それどころか現実世界の印象を改善し、受け入れる助けとなる場合です。
そんな素敵な夢だから、人はそれを真実と捉え、自身の救済とする。
『インセプション』において登場人物の一部は夢の共有の中、
信じるに値する「アイデア」を見出し、救済されます。
そして人を救済するアイデアとは、夢の中の他人から与えられたものです。

ですが夢を共有しているこの映画において、夢の中の他人とは
現実の他人と同等と言っても過言では無いように思えるのです。


他人からの介入を受けた夢は、もはや個人の聖域ではありません。
それはもう、ある種の現実であり、夢とは言えないのかも知れません。
そこに他人の意志を感じることが出来れば、それは現実なのです。

『攻殻機動隊』では電脳を操作され、「奥さんがいる」という妄想を
植えつけられた人物が登場するエピソードがあります。
実際には奥さんなどいないのですが、当人にとっては奥さんがいるという
植えつけられた妄想こそ、疑うことの難しい現実なのです。
たとえ自分の妄想から生じたものだとしても、
そこに他人の意志を感じてしまったならば、それは現実でしかないのです。
そして、それが結果的に救済となることもある。
客観的な虚実など関係ない、主観的な現実こそが
人間個人が認識できる現実世界なのではないか。

そして、それで充分なのだと思うのです。

さて、そんな感想を抱いた『インセプション』ですが、
『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』っぽいシーンのせいで
「C-MOONだ!! C-MOONだコレ!!」と興奮してただけのような気もします。


スタンド使いは見に行きましょう!
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