不思議の国の軟体鉱物

2017-11

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『ダークナイト ライジング』はブルースがバット病を治す映画だったのでは?

どうも、2週間前に映画『ダークナイト ライジング』を見てきた私です。
ツッコミどころ満載な映画でしたが楽しく見ることができ、
ノーラン監督版『バットマン』三部作のラストとしては満足な作品でした。
そんなわけで、その『ダークナイト ライジング』のラストシーンについて
今回は書きたいと思います。当然ネタバレ全開で。





ブルース・ウェインは幼少時、暴漢によって両親を殺されて悪を憎む心を持ち、
後に謎の忍者集団で悪を倒す術を学び、正義の味方バットマンとなります。
1作目の『バットマンビギンズ』では大活躍してゴッサムシティのヒーローになるものの、
2作目の冒頭ではヒーローとして戦うことを自分だけの使命だと考えてしまっています。
言うなれば「バット病」です。病的なヒーロー願望とバット語が症状です。
そんな中で犯罪は凶悪化、最凶の敵ジョーカーも現れる一方、
ハービー・デントという自分以上のヒーローの登場でバット病が少し改善します。
しかし、ジョーカーの策謀によってデントは堕落、幼馴染のレ…レェ、え~と
レイチェルだ!
も殺され、街は造り上げた虚像のヒーローによって平和になったものの、
バットマンは悪役となりブルース自身はバット病を抱えたまま引こもります。

そして今回の3作目。ベインという強敵の登場に、ブルースはバットマンとして復活。
燻っていたバット病が超悪化です。
復活したものの、警察はバットマンを追いかけるし、アルフレッドはバットマンに否定的、
さらにベインによって経済的、肉体的、精神的に致命的なダメージを受け、
異国の牢獄に囚われたブルースは完全に敗北します。
しかし、まだゴッサムを救えるのは自分だと信じています。
そして謎のオッサンの整体や死への恐怖のアドバイスで再び復活、
牢獄を脱出してゴッサムに戻ったブルースは、ベインの恐怖統治の中でも正義を貫いた
ブレイクやゴードンたち警官の協力もあり、どうにかベインや黒幕を撃退。
最後にバットマンは爆発寸前の中性子爆弾をゴッサムから離れた海まで輸送し、
自らの命と引き換えに街を守りました。まさにヒーローの姿です。

なのに、何故こっそり脱出して生きていたのか。

これは、ブルースがバットマンという妄執から解放されたことだと私は思います。

その原因、つまりバット病が完治した理由はいくつかあります。
自分がいなくても街に正義があることや、バットマン以外の生き方を望む者の存在、
そして、バットマンとしてヒーローの本懐を遂げることが出来たこと。
これらはハービー・デント登場の際にも揃った事柄でありますが、
その時はジョーカーによってすべて奪われました。
ジョーカー、凄すぎ。
しかし今回は、きっぱりとバットマンを引退する決意が出来ました。
そうして、ブルースはバットマンを中性子爆弾と共に自分の中から殺したのです。

バットマンは中性子爆弾を抱えて、確かに死んだ。
ただしブルース・ウェインは、己の人生を生きることを選んだ。
全ては、正義に囚われたブルースが解放される物語だったのでしょう。

ノーラン監督版『バットマン』をブルースというトラウマ持ちの物語として見るか、
それともバットマンというヒーローの物語として見るか。
それによって『ダークナイト ライジング』のラストを肯定できるか否かは変わるでしょう。

なんにしても今後、ブルースがバット語を話すことは無いでしょう。

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コメント

こうもりおとこ

映画見てきた直後だったのでタイムリー。

ブルースさんは本命の女性に対しては災難ばかりだった印象。ヒーローやめてお幸せになれてよかったです。
あと、謎治療と謎修行が謎過ぎるけど、少年誌とかでよく見るパターンだから納得しておきます。
で、この映画でバット病治らないとリア充にはなれないよ、ということが良くわかりました。

ベインさんも結局、最後は女性に足をすくわれてまして。退場があっけなくてちょっと残念ではありました。
彼が下水に流された本部長を追いかける手段にはシビれました。
まあ悪役としてはジョーカーが最高に好みだったのでジョーカーさんの話が回想でもまったく出なくてちょっと残念です…。

この映画で一番印象に残った台詞は「死ぬことを許してやる」あたりか…。

強迫観念でヒーローやってる感じですからね、バットさん……

ベインさんは信念が強い分、思い込みによる脆さが
あるようにも見えます。だから不意打ちに弱い。
一方でジョーカーの強さは人間の弱さに依るものであり、
全ての人間が持つ絶対的な性質を利用しているわけです。
そりゃ、最凶ですね。
回想でも何でも、登場させるには強すぎます。
仕方ないね。

それだけ『ダークナイト』が凄かったということですかね……

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